突然ですが、「レコーディングダイエット」というものをご存じでしょうか?
その日食べたもの、カロリーを毎日細かく記録して体重を減らすという方法です。その記述自体が若干面倒で、食欲を抑え、結果的にスリムな体型を実現してくれるとして、以前かなり評判になりました。
「記録」には、やはり大きな意味があると言わざるを得ません。
家計簿をつけると支出が減るというのも、大体同じ理屈と考えていいでしょう。几帳面な人ならば、誰もが一度はつけたことがあるはずの家計簿。でも、面倒でいつしかやめてしまう…そういうものですよね。
しかし、今はお手軽に記録できるスマホアプリもたくさん出ています。このスマホ時代に、今一度基本に立ち返って、節約していきませんか?
目指せ、「家計のレコーディングダイエット」といったところですね。
種類もいろいろ。家計簿アプリの魅力
家計簿アプリは、スマホが普及し始めた頃からかなりの数が出ていました。今は淘汰も進み、新規参入するアプリも少なく、残っているのはどれも良質なアプリという印象です。
ただ支出を記録するのみならず、便利な機能がついたアプリも実に多くあります。
たとえば、「おカネレコ」。非常に知名度の高いアプリで、使いやすいと評判です。シンプルな電卓型の画面で、額を打ち込んで、それを「食費」「交通費」などの項目からどの出費にあたるかを選択して、毎日記録していくだけです。
支出の内訳を分かりやすく表示する円グラフ、毎月の推移を確認できる某グラフの機能も付いています。広告表示が珠にキズですが、これも課金すれば消せます。おすすめのアプリです。
その他、「Dr.Wallet」も評判になっています。
「もっともサボれる家計簿アプリ」というキャッチコピーの通り、レシートを撮影するだけでサッと支出が記録されてしまいます。面倒なのが苦手! という主婦の方には、他のどれよりもお手軽に使えるアプリでしょうね。
またオンライン家計簿としては、「家計簿Zaim」が人気です。基本的な記録機能に特筆すべきところはありませんが、オンライン対応なのが特徴的です。家族でひとつの家計簿を共有して、節約意識を高めることもできます。世界各国の29もの貨幣に対応しているところも面白い!
なかなか変わり種のアプリで、初心者にもベテランにもお勧めできます。
家計簿アプリでなぜ支出が減るのか
「本当に家計簿をつけるだけで節約になる?」
「手間になるだけで、支出なんて変わらないんじゃないの?」
などとお考えの方も多いかもしれません。しかし、間違いなく家計簿の記録は節約になります。その理由について3つ解説しましょう。読み終わったら即、ダウンロードです。
無駄な出費が目に見えてわかる
家計簿を付けることの大きな意味は、無駄な出費が減らせることにあります。
もちろん、やり始めの頃は、ただ記録していくことを手間にしか感じないでしょう。しかし何か月か記録が溜まって、後からそれを振り返ったときに、「あれ、私なんでこんなものを買っちゃったんだろう」という瞬間が、これは誰に関しても100%、必ず、出てきます。
「うわ、この月、めっちゃ外食してる」
「この交通費、バスなら節約できたな」
などなど、そういった「気づき」が積み重なってくると以後の支出は徐々に小さくなっていくものです。1年も続ければ、毎月1万円程度の節約は容易にクリアできるでしょう。
貯金の「計画」が立てられる
たとえば、3か月先の旅行の交通費を出すために、3万円貯めたい、と計画するとします。
そんな時にも家計簿が役立ちます。
「このスポーツジム、もう週に1回しか行ってない。解約したら、結構お金浮くかも?」
「あれ、私って保険に月に2万円も使ってたの? 見直したら、どうなるかな…」
3万円程度の貯金ならば、家計簿を見直せばすぐに貯められるでしょう。
クレジットカードでの「使い過ぎ」がなくなる
よく言われるように、クレジットカードは節約の大敵です。
普通に利用しているだけで現金を使っているという感覚が希薄になり、支出が20%以上増えるとさえ言われていますね。
しかしこれも、家計簿に逐一記録していると感覚がマヒすることもありません。クレジットカードで支払った分は特別扱い、などと考えずに、必ず記録していきましょう。クレジットは、うまくコントロールして利用できれば、ポイントも貯まるし、家計におってはむしろプラス要素です。
すべての支出を記録するのは面倒、という人でも、クレジットカードで支払った分だけは記録しておけば、20%支出が増えるどころか、逆に、20%程度の節約にはなるはずです。
以上、労を惜しまず記録すれば、家計簿は必ずあなたの節約生活に役立ちます。
スマホアプリになったことでいちいちノートを開いて電卓をたたく手間もなくなりました。もっとも、それくらいの手間があった方が、「家計簿に書くのが面倒だからもう買わない!」という意識も生まれるのかもしれませんが。このあたりは、考え方1つといったところです。