自動車税高額です。

車を所有している方は毎年「高いなあ」と不満に思いながらも支払いを済ませているはず。しかし、年々変わる経済状況によっては、「今年は本当に支払えないかも」という事態もあり得ます。

滞納した場合には、一体どうなってしまうのでしょうか?

自動車税とその額

自動車税は毎年課税される、車の排気量に対して課せられる税です。

車を所有しているすべての人は、これを納めなければ運転することが許されません。具体的な額については、排気量ごと(「乗用車」に限る)に、次の通りとなっています。

1.0リットル以下29,500円
1.0リットル超1.5リットル以下34,500円
1.5リットル超2.0リットル以下39,500円
2.0リットル超2.5リットル以下45,000円
2.5リットル超3.0リットル以下51,000円
3.0リットル超3.5リットル以下58,000円
3.5リットル超4.0リットル以下66,500円
4.0リットル超4.5リットル以下76,500円
4.5リットル超6.0リットル以下88,000円
6.0リットル超111,000円

なんと最大で11万円を超える額になっており、日本で車が所有しにくい理由の1つとも言われています。さすがに6リッター超えの車を所有している人は一部でしょうが、平均的な排気量である1.5~2.0リットルでも39,500円と、かなり高額です。

ちなみに現行の自動車税は実は「暫定税率」なのですが、今のところ、この状況が変わる気配はありません。

毎年4月1日に排気量に準じた自動車税が課されるわけですが、さすがにここまでの額となると、「払えない!」という人が出てくるのも致し方ないようにも思われます。

自動車税を納付期限までに支払えないとどうなる?

税金が発生するのが5月上旬ですが、納付書が送付されてくるのは5月の上旬です。納付期限は5月31日。お金がないという人も、この期間までに準備しなければなりません。

では、もし滞納してしまった場合にはどうなるのでしょうか?

都道府県によって少々対応は違いますが、一般的な督促の流れを確認しておきましょう。

1)督促状が届く

納付期限までに自動車税を支払えなかった場合には、その日から20日以内に督促状が送られてきます。

内容としてはあくまで「呼びかけ」という程度です。滞納の末路には差し押さえが待っているのですが、この時点ではそれを匂わされるということもありません。

あくまで自主的な納付を促す内容となっています。

2)二度目の督促、催告書が届けられる

滞納が続く場合には、再び、ほとんど同内容の督促・催告書が届けられることになります。

3)催告書が届く

その後も滞納したままでいると再度書面が送られてきます。これまでとは少し雰囲気も変わり、封筒や書面には目立つ色が使われます。文面も、少々キツい言葉遣いになります。

内容としては「最悪、差し押さえもあり得る」というものです。しかし、実際に差し押さえが行われるのは、もう少し先です。この時点でいきなり、ということはあり得ません。

場合によっては、職員が家まで訪ねてくることもあるようです。

恐怖の差し押さえ…そのXデーは?

自動車税を滞納し続けて、そのまま逃げられると思っていてはなりません。支払う気配も見られない場合には、最終的には必ず差し押さえが行われます

では、その時期はというと…

これについては、正確には決まっていません。地方税法によると、督促状の発送後10日経過後には差し押さえが可能とされているのですが、それくらいの滞納者を片っ端から差し押さえていけるほど、役人も暇ではありません。すべては、税事務所の都合によります。

ただ、経験者の話によると、滞納が半年程度続くと「最終通告」が届けられるようです。

そこには、「**月**日までに納めない場合、財産を差し押さえする」という具体的な日付も書かれています。原則、そういった「差し押さえ予告書」を出さずに強制執行が行われることはないですが、これが届けられたら「いよいよ」と思った方がいいでしょう。

支払えるなら、すぐに支払いを。お金が手元にない場合も税事務所に相談に行ってください。「分割でも支払う」など納税の意思を見せれば、督促する側も態度を和らげてくれます。

延滞金も発生して税地獄に…支払いは「期限までに」

自動車税を滞納すると、「延滞金」が発生します。年率は9.1%と微々たるものではありますが、積もり積もれば結構な額に膨らみますし、3万円~4万円前後のお金を用意できない人にすれば、それくらいの年率でも結構な打撃でしょう。

ただし、1000円未満の場合は請求されずに済みます。滞納しても、早めに支払ってしまえば、通常の額で済むわけです。

毎年4月に3~4万円の額が吹き飛んでいくのは、家計への大打撃に違いありません。

しかし車を所有して生活していく上での「必要経費」なので、それは最初から頭に入れて生活しておくべきでしょう。滞納しても良いことなど1つもありません。節税したいならば軽自動車(税金は10,800円)に乗り換えるなどの選択も考えて、確実に納付してください。

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■金子ちえ
金子ちえ
21女/金融系企業勤務/
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