NHKの受信料、きちんと支払っていますか?
「うちはNHKは見ないから」という人にも、実は支払義務があります。放送法第64条によって、「NHKの放送を見ることができるもの」、すなわちテレビのみならずワンセグを受信できるケータイ・スマホ、地デジチューナーのついたPCやカーナビを設置した人は、受信料を支払わなければなりません。
NHK受信料滞納、どんな風に督促される?
では、もし支払義務を怠って受信料を滞納し続けた場合には、どうなるのでしょうか?
1)書面、訪問による督促
滞納が長引くと、NHKは書面・訪問によって滞納者に「支払ってください」と督促にやってきます。
これは、毎月「受信料を払ってください」とやってくる職員さんたちの訪問とは、また別の意味です。「滞納している受信料を払ってください」と迫ってくるのです。
2)裁判所からの支払い督促
督促を何度も無視していると、いずれ裁判所から書面が送られてきます。
「NHKがあなたに対して受信料を請求していますよ」という内容です。NHKが裁判所に申し立てて滞納者に送付してもらっているわけです。もしこの書面が来たら、危険度・大と考えましょう。
3)差し押さえ
裁判所からの支払督促を受け取ったにも関わらず、それでも支払を滞納し続けると、裁判所から「仮執行宣言」の書面が送られてきます。これは、裁判所がNHKに対して差し押さえを許可したという意味です。つまりこの通知が来たら、いつ差し押さえられても不思議ではない、という状況なのです。
「え…NHKの受信料を滞納しただけで差し押さえなんてあり得るの?」
内心、「大袈裟な」と思っている人もいるでしょう。しかし、これは実際にあり得る話です。冗談でも何でもなく滞納が長引くと銀行や給与が差し押さえられます。
とりわけ給与を差し押さえられてしまったら、受信料滞納は会社の人たちにも広く知られるところとなるので、恥ずかしい思いをしたくなければ支払うしかありません。
受信料滞納Q&A~差し押さえの前に行動しよう
NHK受信料滞納について、よく世間から上がっている疑問の声をまとめておきます。
ずっと滞納しているけれど、支払督促は来ていませんが…?
NHKの営業センターに確認してみてください。滞納している分については、分割支払いにも応じてくれます。
ただし、実際にはまったく督促も何もされていない場合(つまりNHKが実質的に見逃してくれている場合)は、やぶ蛇となってしまうおそれもあるので、本当のことを言えば裁判所からの支払督促が届くまでは慌てる必要はない…かも?
仮執行宣言が出されたら、どうすればいい?
いつ差し押さえられてもおかしくない状況です。しかし、実際NHKも忙しいので、直後に差し押さえを断行することはないと思われます。ただ、放置しておくのはあまりに危険なので、すぐにNHKに連絡して、滞納した受信料を一括で支払ってしまってください。
受信料の滞納には時効があるって聞いたけれど…
はい、あまり知られていませんが、NHK受信料は5年で時効消滅となります。仮に5年前以上の受信料を請求されたとしても、実はあなたに支払う必要はないのです。
ただし、不親切なようですが裁判所も、もちろんNHKも、あなたが得をすることになる時効については教えてくれません。「時効だ」ときちんと自分で言う必要があるわけです。
NHK受信料節約法
ここまで、受信料を滞納した場合の流れについて確認してきました。原則として、督促から逃れることはできませんし、最後には差し押さえも待っています。慎重に行動すべきなのは言うまでもありません。
しかし、ある方法で受信料を「節約」することは可能です。
支払いは振込よりも振替・クレジットで!
地上契約の場合、NHKの受信料は2ヵ月前払額で、口座振替・クレジットカードの場合は2,520円となっています。
振込の場合は、2,620円。実は、口座振替かクレジットを利用した方がいくらか安くなるのです。ちなみに前払い期間はその他6か月、12か月から選ぶことができます。まとめて支払う期間が長いほど、割引率も高くなります。
家族割引で安くする
別々の家に住んでいる家族がいる場合には、「家族割引」を利用しましょう。なんと受信料が50%も安くなります。知らずに毎月100%払い続けるのももったいないことです。
支払う必要がないことも!?
これに関しては「節約」でもありませんが、テレビがあっても受信料を支払なくていい場合もあります。
たとえば、持っているテレビが故障していて映らない。テレビはあるけれど、アンテナがない。つまり事実上テレビを見ることができない状態であれば、NHKに受信料を支払う必要はありません。その場合はNHKに連絡して、契約を解除してもらいましょう。
いかがでしょう? NHKの受信料滞納、甘く見ていた人も多いのではないでしょうか。
支払いが厳しい場合は、督促が来る前に営業所に電話して窮状を訴えましょう。さすがのNHKも貧しい人から無理にお金は取り上げません。好意的に支払いを待ってくれます。